CartoDBの地図ウィザードは、みなさんのデータレイヤのスタイルをあっという間に魅力的な地図に変える力を秘めています。様々な地図スタイルを通して、色々なデータの見せ方ができます。地図のスタイルとして、CartoDBには以下の10種類が用意されています
- シンプル
- シンプル地図は、まさにその名の通りです。ラベルを加えたり、点のサイズや色を変更したり、ポリゴンの見た目を調整したりできますが、条件に基づくスタイルの設定はできません。はじめてCartoDBを使う方は、ここから始めると良いと思います。
- クラスター
- クラスター地図は、点で表現されるデータ向けのもので、近くにある点同士を「クラスター(塊)」として表示します。ある範囲の中にどれだけの点が含まれるか数字で表現します。
- 階級区分図(コロプレス)
- データセットの指定した列の数値に基づき、点、線、ポリゴンを塗り分けます。地域を平均収入で塗り分けるような、領域や地域の特徴の比較のためポリゴンの塗り分けによく使われます。
- カテゴリー
- データセットの指定した列の質的(カテゴリカル)な情報に基づき、点、線、ポリゴンを塗りわけます。例えば、データがある属性(例えば、土地利用)を示している場合、カテゴリカルウィザードを使って各属性を塗り分ける事ができます(例えば、住宅地が青、商用地が赤、公園が緑など)。
- バブル
- バブル地図は、指定した列の数値に基づき、点の半径を変化させる表現方法です。バブルは、各都市の人口のような、点に含まれる数値を比較したい場合に効果的です。バブルは点向けのもので、ポリゴンでは使えません。
- 強度
- 強度地図は、点の密度を色の強度で表現し、点が多い場所では濃い色、少ない場所では薄い色になるように配色します。強度地図は、たくさんの点を含むデータを表現する際に有効で、点の頻度によって塗り分けます。情報ウィンドウの機能を使えば、よりダイナミックなヒートマップとしてこの機能は使えます。
- 密度
- 密度地図はデータを六角形の領域で集計し、各六角形内に含まれるデータ数で塗り分けを行います。点が多い六角形は濃い色、少ない場所では薄い色になるように配色します。しかし、密度地図では情報ウィンドウが使えません。もし、情報ウィンドウが必要であれば、強度地図を使って下さい。
- トルク
- トルクは、時系列データの表現に最適です。トルクは、データ列のうちタイムスタンプを含む列の情報に基づき、点を時系列アニメーションで表現します。列は、「YYYY-DD-MMThh:mm:ss」が標準のフォーマットですが、その他にも、年、年/月、年/月/日を含む列も利用できます。
- トルクヒート
- トルクヒートは、トルクから派生したもので、インタラクティブなヒートマップ、または時系列データがあるときに動的なヒートマップを作成することができます。色が濃い領域がデータの密度が高いことを示します。
- トルクカテゴリ
- トルク、トルクヒートに加え、トルクカテゴリは、データの質的(カテゴリカル)な列に基づき点の色を塗りわけます。例えば、データがある属性(例えば、土地利用)を示している場合、カテゴリカルウィザードを使って各属性を塗り分ける事ができます(例えば、住宅地が青、商用地が赤、公園が緑など)。
データタイプによって選択できるウィザードの種類が変わることに注意して下さい。皆さんの地図に最適な地図の塗り分け方法を試して、発見して下さい。
シンプル
データをシンプルな点で表示します。
- マーカー塗りつぶし
- このツールでは3つの点に関する設定を行います。マーカーのサイズ(0~40)、マーカーの色(16進数コードまたはカラーパレットから選択します)、そしてポイントの透過度です(0~1の間の値)。
- マーカーの線
- この設定では、点のボーダーまたはアウトラインの太さ(0~40)、色(16進数コードまたはカラーパレットから選択します)、そしてそしてポイントの透過度です(0~1の間の値)。
- 重ねあわせ効果
- 重なる点、線、ポリゴンの色がどの様に相互作用して表現されるか設定します。乗算、スクリーン、重ねあわせ、暗く、明るく、覆い焼き、焼き込み、から選択できます。
- ラベルテキスト
- ラベルとしてデータセットのどの列を利用するか選択します。
- ラベルフォント
- ラベルのフォントを変更します。
- ラベルハロ
- テキストの回りに付加するアウトラインの幅と色を設定します。文字の読みやすさが向上します。
- ラベルオフセット
- マーカーからどのくらい離してラベルを表示させるか設定します。もし、0に設定すれば、ラベルはマーカーの真上に配置されます。負の値でラベルはマーカの上、正の値で下の方に配置されます。
- ラベル重複
- 「true」に設定するとラベルの重複を許可し、「false」では重複を避けるために全てのラベルは表示されなくなります。
- ラベル配置
- ポイント:ラベルは点、線、ポリゴンの中心に配置されます。
- 内部:中心点が対象とするポリゴンの外にあってもラベルが対象内に配置されるようにします。
- 結節点:ラベルは線やポリゴンを構成する結節点にそって配置されます。ラベルは繰り返し表示されます。
- 線:ラベルは線やポリゴンのボーダーにそって表示されます。ラベルは繰り返し表示されます。
クラスター
データをクラスタにまとめます。
- 区分け規準
- いくつのグループに分けるか定義します。値が少なければ少ないほど点群がまとめられやすくなります。
- フォントラベル
- ラベルのフォントを変更します。
- ラベルハロ
- テキストの回りに付加するアウトラインの幅と色を設定します。文字の読みやすさが向上します。
- マーカーの塗りつぶし、サイズ、ストロークについては、CartoCSSのドキュメントも参照して下さい。
階級区分図
数値データを指定した規準に基づき階級に分けて塗り分けます。
- 列
- 表示したい数値データを含む列を指定します。
- 区分け規準
- いくつのグループに分けるか定義します。値が少なければ少ないほどデータがまとめられやすくなります。
- 塗り分けモード
- どのようにデータを分けて区分けするか選択します。Jenks、等間隔、Heads/Tails、そして分位分け、から選択します。
- Jenks:この方法は、グループ間の標準偏差を最大化すると同時にグループ内の標準偏差を最小化するようにデータをグループ化します。言い直せば、グループ内にできるだけ似たものを集め、一方でグループ間ではできるだけ差が出るようにします。この方法はデータを各グループに入れたり出したりして最適の区分を探し出します。
- 等間隔:この方法は、データの範囲を求め、その範囲を指定したグループ数になるように等間隔で区切ります。
- 分位分け:この方法は、離散的な単位を基に単位が同じ数になるように各グループを作ります。単位は、データから計算されます。
- Heads/Tails:この方法は、データの頻度分布が長い尻尾を持つような場合に適しています。まずは区分けの規準をデータの平均値とし、それ以下のデータを取り除きます。そして次の区分けの基準点を残りのデータから再び平均値を使って計算します。指定した数の区分けに達するか、基準点よりも高い値が一つだけになってしまうまでこの手順を繰り返します。
- どのようにデータを分けて区分けするか選択します。Jenks、等間隔、Heads/Tails、そして分位分け、から選択します。
- カラーランプ
- 色のセットを選びます。カラーランプは、あとで詳しく説明するCartoCSSでカスタマイズできます。
- その他の設定項目
- 「シンプル」で詳しく説明しましたので、そちらを参照して下さい。
カテゴリ
カテゴリ(質的データ)に基づき塗り分けます。
- 地図/凡例アイテム
- 地図と凡例に表示されるカテゴリのリストは、アウトラインの設定の下にあります。色の変更、または画像マーカーを使うことができます。
- 列
- 表示したい数値データを含む列を指定します。
バブル
指定した数値データに基づき、円マーカーの半径が決まります。
- 半径(最小-最大)
- マーカー、またはバブルの半径の最小、最大値を指定します。
- バブル塗りつぶし
- マーカーの色と透過度を指定します。
- バブルアウトライン
- バブルのアウトラインの幅(0~40)、色(16進数コード、またはパレットからの選択)、透過度(0~1)を指定します。
- 重ねあわせ効果
- 重なるマーカーの色がどの様に相互作用して表現されるか設定します。乗算、スクリーン、重ねあわせ、暗く、明るく、覆い焼き、焼き込み、から選択できます。
- その他の設定項目
- 階級区分図で説明していますので、そちらを参照して下さい。
強度
ヒートマップのように点の密度を表します。
マーカーの塗りつぶし、アウトラインについては、CartoCSSのドキュメントも参照して下さい。
密度
データの範囲を六角形の小さな単位に分け、各六角形に落ちるデータの数によって塗り分けます。情報ウィンドウは使えません。
- ユニットの形
- 六角形か四角形を選択します。
- ポリゴンのアウトライン
- アウトラインの幅(0~40)、色(16進数コード、またはパレットからの選択)、透過度(0~1)を指定します。
- ポリゴンサイズ
- ポリゴンの大きさを調整します。
- 重ねあわせ効果
- 重なる色がどの様に相互作用して表現されるか設定します。乗算、スクリーン、重ねあわせ、暗く、明るく、覆い焼き、焼き込み、から選択できます。
- その他の設定
- 階級区分図で説明していますので、そちらを参照して下さい。
トルク
時系列データに基づき、アニメーション地図を作成します。
- 累積
- アニメーション表示をする間、一旦表示された点がそのまま地図に表示され累積していくか、消えていくか指定します。
- 時間列
- 表示したいデータ列を指定します。列は、日付データタイプか数値(最低限何かしらの時間の流れを表す数値であれば使えます)である必要があります。列のデータタイプ変更の方法については、「サポートされるデータタイプ(リンクを貼ること!)」を参照して下さい。また、CartoDBがサポートする日付と時間データタイプについては、PostgreSQLのドキュメントを参照して下さい。
- マーカータイプ
- 長方形か楕円からマーカーのタイプを選びます。
- アウトライン
- アウトラインの幅(0~40)、色(16進数コード、またはパレットからの選択)、透過度(0~1)を指定します。
- 持続時間(秒)
- アニメーションの長さを指定します。
- ステップ
- アニメーションをグルーピングする数を指定します。ステップ数が少ないと、各ステップに含まれるデータ数が多くなり、とぎれとぎれになりがちなアニメーションになります。値が大きければスムーズなアニメーションになります。データが、日、週、月等によって表示されるかどうかによっても影響されます。
- 重ねあわせ効果
- 重なる色がどの様に相互作用して表現されるか設定します。乗算、スクリーン、重ねあわせ、暗く、明るく、覆い焼き、焼き込み、から選択できます。
- 残像効果
- データをアニメーション表示する際、残像効果を使うか、点が表示された後すみやかにマーカーを消し去るか、指定します。0から5の間で値を指定します。5を指定すると長時間残像効果が得られ、0では効果を抑制します。
- 解像度
- トルクでは、みなさんのデータをグリッドセルを使って一旦取りまとめてデータを表示する準備をします。解像度のパラメタは、そのグリッドの縦横サイズを指定します。数値が大きくなるとより元々のグリッドがわかりやすい表示になります。
トルク地図はトルクCartoCSSオプションがあるので、さらに地図をカスタマイズしたい方はCartoCSSのオプションも参照して下さい。
トルクヒート
トルクアニメーション地図の親戚で、時系列データを基にヒートマップをアニメーションで示します。濃い色の部分がよりデータの密度が濃くなります。
ほとんどのオプションは、トルクと同じですので、そちらを参照して下さい。ここでは、トルクにないオプションについて説明します。
- マーカーサイズ
- マーカーの大きさを指定します。
- 閾値
- ヒートマップマーカーの透過度を設定します。
- アニメーション
- このオプションで時系列データを基にトルクアニメーションを表示することができます。
トルクカテゴリ
トルクアニメーション地図の親戚で、カテゴリデータを使いアニメーション地図を作成します。
ほとんどのオプションは、トルクと同じですので、そちらを参照して下さい。ここでは、トルクにないオプションについて説明します。
- カテゴリ列
- アニメーションに利用したい、カテゴリカルな(質的な)データを含む列を指定します。各カテゴリに対し、マーカーの色を変更したり、画像マーカーを指定することもできます。